水は生命に活動の場であると言っても過言でないほど、私たちの生活には水は欠かせないものです。そこでこれからのページでは生命にとって水とはどのようなものかを解説いたします。

現代人の身体は慢性的な「水不足」

私たちは、日々水を摂取することで、体内の古い水を新しい水に入れ替え、代謝がスムーズに進むようにしています。その入れ替えに必要な水の量は、2.5リットルほど。食べ物に含まれる水分で0.8~1リットルほどは摂取できるほか、エネルギー代謝の際にも0.3リットルほど水が作られると言われていますから、残りの1.2~1.5リットルを飲料水から取り入れる必要が出てきます。ただ、それだけの量の水を毎日しっかりと摂取できている人は少ないでしょう。そう、私たちの身体は、慢性的な「水不足」かもしれないのです。
ではどんな水を飲めばいいのでしょうか?まずは気を付けてほしいのは、可能なかぎり水から水分補給をするべきだということ。紅茶やコーヒー、清涼飲料水、あるいはビールやワイン、日本酒……。これらは水分だけでなく、カフェインや糖類、アルコールなども含みます。摂りすぎれば身体に負担がかかり、かえって健康を害してしまうでしょう。
体内の古い水をたえず入れ替え、細胞の働きをスムーズにさせるためには、良質な水を毎日1~1.5リットルほど摂る必要があるのです。

「安全な水」が体によいとは限らない

もちろん、自ら水分補給するべきだと言ったところで、水道水をそのまま摂ることはあまりおすすめはできません。なぜなら、日本に水は安全性を考慮して、塩素での殺菌が義務づけられています。その結果特有のカルキ臭やトリハロメタンなどの有害物質が生じてしまいます。
近年では浄水場に高度浄水処理を導入するなどして水質の向上が試みられていますが、地域ごとにバラツキがあり、すべて安心安全とは限りません。いや、「ただちに健康に害が出ない」ことをもって安心と考える人もいるかもしれませんが、それは健康レベルの向上とは特設のつながりはないでしょう。ここで重視しているのは、体に良い水の摂り方です。一般的には水の安全性を高める方法として「有害物質を取り除く」ことが重視されています。カルキ臭にもとになる塩素や、そこから生まれるトリハロメタンなどの有害物質は、水の質を低下させている要因にほかならないからです。しかし、安全性を高めることと元気になることは、必ずしもイコールとは言えません。元気を保つには、ほかにどんなことを知る必要が有るのでしょうか?

水そのものをもっと活性化できないか?

前項でもお伝えしてきた「有害物質の除去」については、検査をすることで数値やデータに表わすことができるものです。水の質を図るうえで大事な尺度になることは確かですが、それがすべてでしょうか?このページの冒頭で「水は生命に活動の場である」と記しました。あらゆる生命を生み出した源が水なのです。水の性質を見分けたり、不要なものを取り除いたりすることも大事ですが、こうした根源に目を向け、生命を生み出す水のパワーそのものに注目する必要があるのではないでしょうか?
水をただの物質ととらえず、生命を生み出す力が宿った「場」としてイメージしてみてください。その場の力が低下してしまえば、水によって生かされている生命の働きも停滞してしまうことになりますよね?
ここではもう一度、体の中ノの水と言う視点に立ち返って考えてみましょう。繰り返しますが、水は生命を生み出す場にほかなりません。
生命を育む場としての働きを高めるのに重要なのは、あくまでも「こうした場の力を高めるためにはどうしたらいいのか?」と言う発想です。方法は様々あると言えますが、問題は場の力そのものの活性度でありその延長線上に体を元気にする仕組みがあるはずなのです。こうした活性化を最大限に引き起こす因子はどこにあるのか?

次のページ「健康を保つ仕組み」で詳しく見ていくことにしましょう。